一人ぼっちという生き方 世間と乖離して生きる

思いついたことを書きますので悪しからず

私が自死するまでのリアルな20日間(自殺シミュレーション3日目)

3日目:会社へ出勤し自死願望を再確認する

 

目が覚めたのは6時30分だった。結局、あれこれ考えて少なくとも3時過ぎまでは眠ることができなかった。

 

朝から気持ち悪い。朝起きると頭が痛くて気持ち悪い。イライラと吐き気の狭間をうろつきながら身支度を済ませる。

 

扉を開けると空は明るかったが、もう秋だからか、以前よりも日が低いように思える。少し肌寒くなってきた。

階段を一段一段踏みしめる。いつもの道程を無言で歩き電車に乗る。できる限り何も考えないようにしていた。今日は運がいいのか座ることができた。

だいたい10分程度。帰りはあんなに長く感じるのに、行きはすぐだ。このままどこまでも続いたらいいのに。ずっと座っていたい。

 

電車を降り、改札を抜ける。まだ7時過ぎだというのに人が多い。人の波に乗り、一歩づつ歩みを進める。

考える。どの時点で有休をとろうかと。まずは、直属の係長に、そして課長に申請をしなければならない。朝一は厳しい。なら、残業時間しかないだろう。残業時間なら、契約社員派遣社員は全員いないはずだ。人が少ないなら話も切り出しやすい。

 

まだ、考えているだけなのに心臓が高鳴ってきた。もうつらい。でも、歩いたからか気持ち悪さは少しなくなってきた。

 

そんなことを考えているとあっという間に会社についてしまった。いつも通りお腹が痛いので、トイレで5分間。

まだ、お腹が痛いが延々と痛いのでここで切り上げる。

会社に入ると、まだ3番目。あの二人はいつも早い。部署では一番乗りだ。いつも通り、プリンターの電源をつけ、席に荷物を置き、パソコンにログインする。ログインまでに時間がかかるので、その間に部署のロッカーのカギを開ける。

 

すべて開け終え席について、水筒の水を飲む。ふぅと息を吐くと、係長が入ってきた。おはようございます、とひとまず挨拶すると、おはよう、と返された。

特にそれ以上会話することもなく、書類をロッカーから出し、今日の仕事の確認及び今月までに仕上げたい仕事の進捗を確認する。

そして、最後に今後やらなければならない仕事の確認をした。

 

自分がやらなければやばそうな事業が5件、自分でやっといたほうが楽なのが2件、最悪は自分がやらなくても簡単に引き継げるだろうものが3件。

 

有休をとってもだれが自分の仕事をしてくれるわけではない。朝早く来て、昼休みを5分しかとらず、制限された残業時間内で終わらせなければならない。

 

思わずため息がこぼれた。死にたい。ぽつりと誰にも聞こえない大きさでつぶやいた。

そんな声に関係なく、一人また一人と職員が出勤してくる。おはようございます、と誰に向けたわけでもない声に、律義におはようございます、と返しつつ、仕事に取り掛かる。

 

有休をとる!! そのためだけに、今日は死ぬ気で働いた。昼休みは一分もとれなかった。そして、就業時間が過ぎ、一部の正規職員を残し皆が帰宅した。

 

私は今日の仕事の状況から逆算をし、なんとかなるだろうと自分に言い聞かせて、係長に声をかける。

忙しいのだろうか怪訝そうな顔をしていた。今週の木・金と有休をとらせてほしいと頼むと、一瞬顔つきが変わったが、了解とだけ言われた。

 

そんなものである。ブラック企業ではないので有休は申請すればとれはする。ただ、仕事ができない私は取りづらく、言い出しづらいだけの話だ。拒否されたという話は聞いたことがない。それは私も例外ではなかった。

 

ほっと、胸をなでおろすと同時に急激な恐怖に襲われた。二日減るということは、1日当たりの仕事量が増えるということである。しかし、残業時間は限られていて、1日2時間が限度。となると、明日からはもっと朝早くに来なければならない。

 

ふと、泣きそうになった。なんで、死のうとしているのに、仕事を終わらせなければならないのか。でも、自分が仕事を投げ出せば誰かに迷惑がかかる。外部業者や同僚にも。嫌いな人だけに迷惑がかかるならいいが、お世話になった人、苦しんでいる人にもっと負荷がかかることになる。それは本意ではない。

 

だから、最低限だけど自分が納得のいくところまでは終わらせ、どうしようもない、年間を通した事業やそもそも自分が担当かすらも怪しいものは投げ捨てさせてもらうとしよう。・・・引継ぎ書は作っておくとしよう。

 

残業時間の2時間はとにかく仕事が進む。電話もならないし、誰かから質問をされることもない。とにかくチャチャが入らないので仕事が進む。

 

2時間過ぎると早く帰れと言わんばかりか、上長達が帰り支度を始める。それに呼応するようにみなが支度をする。・・・私も帰るとしよう。

 

頭が痛い。目が疲れた。今日も電話で死ぬほどクレームを言われた。係長とは性格も何もかも合わない。つらく当たられる。というか、仕事したくない。でも迷惑かけたくない。頑張りたくない。でも、人より遅いから人より仕事しないとどうしようもない。

 

仕事辞めたら幸せだろうか。一時的にはそうかもしれないが、すぐに貯金がつきて就活。全然見つからず苦しむのだろう。

 

電車に乗り、最寄り駅についた。家までは10分もないが、どうもまっすぐ帰る気がせず、家を通りすぎて近くの神社に向かった。別に何を祈るわけでもないが、お参りをし、近くのベンチに腰をかけた。

 

涙がこぼれ落ちた。理由は分からない。とにかく言えることは生きていたくない。

でも、今週はあと2日の出勤のみ。もう二日だけ。今日は頑張ったからあと二日だけ頑張ろう。

重い腰を上げ、近くのスーパーで買い物を済ませて帰宅した。風呂に入りご飯を食べ、寝転がった。もう何も考えたくない。そっと目をつむった。

 

何も考えず時間だけが過ぎていったので、トイレに行き、今日はもう寝ることにした。